2016年 私的邦画ランキング10
勝手にやってるランキング2016年邦画編。
今年は邦画大豊作だった。
特に君の名は。は未だに歴史的に残る大大大ヒットを続けており、留まることを知らない。
洋画がコケまくったと言っても大作は多く、それと対等に渡り合った邦画の実力。そして内容が濃く、マンガなどの実写化に頼らずとも素晴らしい邦画が製作できることを日本中、いや世界に知ら占めたであろう。
そんな大豊作だった邦画から特に気に入った邦画をランキング形式で発表したい。
させてくれー!( ゚∀゚)ウヒョー!!
10位 「シン・ゴジラ」
エヴァンゲリオンの監督である庵野が嫌いだからという超個人的な理由で観に行かないだろうと自負していた映画。結果、申し訳ございませんすいませんごめんなさいあんた最高だよ庵野さん┏○┓ってな感じで手のひらを返しまくった(笑)
これホントに映画館で観て良かった。というか多分、映画館じゃなきゃまともに観てられねーや(笑)
濃密な映像作品は怪獣映画ではなく、災害シミュレーションであり、なおかつ3.11に込めた願いがギッシリと詰まりに詰まりまくった「日本頑張れ」映画だった。こんなん熱くなるに決まってらァ!
バカがいないっていうのも良くて、日本の頭いい人たちが右往左往する姿や「ただ通りかかっただけ」というもはや神のようなゴジラに対しての絶望感と、その神に向かって「日本はまだやれる」という姿勢を見せる姿があまりにもカッコイイ。
石原さとみのルー語みたいなEnglishが気になったが、記憶に残る傑作になった。
9位「この世界の片隅に」
口コミで話題沸騰中のアニメである。
より多くの日本人に観られるべき映画であるのかもしれない。やはり原爆を落された唯一無二の国に生きる人の1人として、義務的なものさえ感じた。
圧倒的な悲惨な状況を、のんび〜りと描く。
それが逆にきっつい!のだ。
笑っていいのか心配になるシーンも多い。
しかし懸命に生きる日々や、同情を誘う描写の数々が心に響いてくる。
戦争映画ではなく、戦争から受ける影響を描く映画であることは間違いない。その影響は、余波は、誰もが知っているものではなく誰かしらしか知らないものだった。
「普通」が変わっていく様をほのぼのとしたアニメーションで描き、「幸せ」の拠り所を探させた。
8位「GANTZ:O」
圧巻だった。
死んだはずの人間たちが謎の星人たちと戦わせられる漫画が原作。原作の中でも人気の高かった「大阪編」をフルCGでアニメ化した。
映画館がもはや戦闘空間そのもので、臨場感がとんでもねぇ。ヘリコプターに乗っているかのように空から戦闘…いやもはや戦争を観ているかのような視点や、化け物のような星人が目の前に現れたかのような衝撃が心臓の鼓動を早くする。
ヤバい、殺される…。と何度も死を覚悟するかのように現れる星人のボスラッシュと、それに立ち向かう戦士たちの怒涛の攻防戦は爽快MAXだった。
男のロマンが溢れまくってアドレナリン放出しまくりのアニメーション。
7位「残穢 住んではいけない部屋」
ホラーミステリーだけど、映画館で観てる最中に恐怖を感じることは無かった。エンドロールでちょっとビビったくらいかな。そんでも流石はホラーだけあって、あとを引くんだよなぁ。夜中とかに聞こえる何かの音がより一層、怖くなる。ヤバいトラウマ植え付けちゃう。そんな恐怖がある。
複雑な伏線が絡み合って、奥へ奥へと進んで行くほど1本の道に繋がっていて、それが分かりやすいのもいい。
「まーた繋がるのかよ…」みたいな心情の中でもラストがどうなるのか気になってしょうがなくなる。
音で煽ってくるので映画館で観て正解だったかもしれないな。
Jホラー。復活の兆し。
6位「バースデーカード」
泣ける!というキャッチコピーを使いまくってくるタイプの王道的なハンカチ必要作品。
橋本愛と宮崎あおい目当てで観に行ったにも関わらず、ハマってしまった。
邦画は実写化に頼りすぎてオリジナルの力が薄まってきたように感じる中、王道中の王道である「大切な人が亡くなる」系を丁寧にやり切ったのが好印象だった。
べったベタの内容が青春という情景から描かれていく。それが清々しく、魅力的なキャストにも惹かれていく。
普通の家族の愛情。世界に溢れている愛情。
そんな愛情を目に見える映画として映し出す。
橋本愛のウェディングドレス姿がとても美しかった。←結局それかよ
5位「貞子vs伽椰子」
アホな企画。アホだからこそ楽しい。人間だってそうだろ。面白いやつの周りに人が集まる。化け物の周りには化け物が集まる。化け物には化け物をぶつけるんだよ。
すげえんだぜこの映画。99分間アホを貫いて、馬鹿なことやって「友達」を楽しませるんだぜ。
きっと、貞子vs伽椰子を観て…🗿ツマンネーとか言う人たちは、はしゃいでいる友人を見て冷めた目で見ている真面目な人たちなんじゃないのかな。
結局コメディーとホラーは紙一重だから、笑っちゃうシーンもあんだけど何か吹っ切れちゃうと凄い!(*゚Д゚艸)ってなるの。
多分これはかなりの高等技術…。
とにかくまぁ1度は観てみやぁ。
4位「湯を沸かすほどの熱い愛」
ベストエンディング賞を贈呈したいくらい終わり方が好き。気持ちが良くて泣けてくる。
同学年よりも歳上の上司にオススメしたい映画。人生経験が関わってくる。
死ぬ間際にやり残した家族のことをやり遂げようとする自己犠牲の真髄が映し出された。
例えば周りにいる友人の中に「人の世話をすることが好きなやつ」や「お節介すぎる」やつがいないだろうか?
そういう人って「人のために何かをする」ことが一番楽で、一番楽しいのかもしれない。
究極の自己犠牲の精神って利害が関わってこない純粋な人への愛情だとハッキリ伝えてくるのが「湯を沸かすほどの熱い愛」。
若干、根性論が入って冷める部分もあったが、熱いほどの愛情が身体の芯まで温める。
逃げることばかりしてきた。
そんな中で、逃げないという選択。
その姿と愛情、そして自己犠牲。
すべてはラストに昇華される。
3位「SCOOP!」
下ネタ連発ガサツで汚い福山雅治は、どうやっても福山雅治にしかならない。というか素だろこれ(笑)
川谷絵音にとってはドブネズミだけど世間にとってはダークヒーロー的な扱いも受けるパパラッチという存在。成宮寛貴の芸能界引退などもあり、賛否両論のパパラッチという仕事は最悪。だけど…みんなが見たい、知りたいものを撮ってくる。それがパパラッチ。
とにかくエモい。そんでもって、漫画チックなキャラクターが存在感を出し、おっさんが活躍する。
近年の邦画では見かけなかったスリル性が各所で見られ、パパラッチという賛否両論の職がまたスリルを増させる。
サスペンスを盛り込むバディアクションを平和でボケまくった日本人が作ったなんて未だに信じられないが作っちゃったんだよなぁ。
多分、この世の邦画がこれくらい面白いとオレは死ぬかもしれない。いや逆に100年くらい生きちゃうかもしれない。
2位「世界から猫が消えたなら」
当たり前なんだけど原作が面白い。
それもとんでもなく面白い小説。
映画を観た後でも、結末を知って何度読んでも面白い小説って今まであったかな…。
めっちゃ泣ける!号泣したー!(´;ω;`)
みたいな映画ではない。
とにかく感じて、動かされる映画だ。
冒頭のおぼつかないセリフ回しや演出からファンタジー要素を含ませつつ、人間ドラマへと向かわせていく。生きながらえる主人公の選択は回想を挟みながら、大切な物(者)な何か気づいていく。そして自分の生きた証とは…。
「何かいい物語があって、それを語る相手がいる。それだけで人生は捨てたもんじゃない。」
もし、
あなたが彼にあの漫画をオススメしなかったら…。
もし、
あなたが彼女にあの映画をオススメしなかったら…。
誰かにとって必要の無いものは、
誰かにとってはかけがえの無いもの。
私が消えたら、どうなるのか。
多分、なんて事無い。
けれど存在しなかったら…
あいつは、
あのバンドに出会ってなかったかもしれないし、
あの人は、
あの映画を観ていないかもしれない。
そう考えると、生きてて良かったように
思えてくる。
世界からあなたが消えたなら…
涙を流して悲しんでくれる人は
いるのだろうか。
1位「ちはやふる 上・下の句」
今年No.1の邦画であると断言できる。
キラッキラの眩しいほどの青春が魂を震わす。震えたわマジで。
とにかくエネルギッシュなストーリーでテンションが上がる上がる上がる!!!
上がりまくるんさ!!!!!!
上の句、下の句それぞれ、終盤それこそ夏フェスでの大トリが来たかのような魂の震えがあってボルテージが最高潮に達するわけよ。
カルタが爆発(しているように見える)する度にエクスタシーを迎えて何だかもうよく分からないくらいの解放感と爽快感に包み込まれるくらいヤバい映画だった。もう何言ってるかわかんねーや。
決戦というシーンで見せる成長が、胸を熱くさせ、日本人特有の和、そしてそこから結ばれる輪。ノンストップで駆け抜けるエネルギッシュな光景に終始酔い続けた圧倒的快感。
ちはやふるを知ってしまうと、もう後には戻れない。
生きてて良かったと思える映画だった。
ちなみに君の名は。は11位くらいです。君の名は。もめっちゃ面白いんですけど…ベスト10に入れれないくらい他の邦画が良かったです。やっぱり今年の邦画は凄かった。
他にも「アイアムアヒーロー」や「何者」などオススメしたい邦画がたっくさんある。
とにかく邦画が大豊作の年だった。
(((o(*゚▽゚*)o)))